第3回 2020年6月26日 / 2020年10月1日
「会えない時間が、曲を育てるのさ」
「今日から、ここから」というキーワードをもとに、まずはそれぞれが思い浮かんだメロディを持ち寄ってみよう。そこから曲を育てていこう。そんなアイディアをもとに、2020年6月26日、亀田誠治といきものがかりの3人がオンラインで集まった。
「昨日のサザンのライブ、観た?」
本題に入る前に、まずは亀田がそう持ちかける。というのも、前日の6月25日には、横浜アリーナでサザンオールスターズによる初の無観客配信ライブが開催されたばかり。約18万人が有料配信チケットを購入したこのライブは、コロナ禍における新しいライブエンターテイメントの可能性を示す大きなターニングポイントになった。
「42年目のサザンがこの時期にどうやってライブを届けるかということに先頭を切って取り組んで、スタッフも含めて全員が集結して、多くの人たちに音楽やメッセージを届けた。そこにすごく感動しました。音楽業界ってワンチームなんだよね。自粛、自粛と言われる中で、沢山の人が協力して動き始めた。新しいページが開いた感じがしました」
こんな風に、亀田は興奮を語る。
「じゃあ、誰からいく?」「まずは私、いきます!」
そんな話題もありつつ、まずは、水野良樹、山下穂尊、吉岡聖恵の3人が持ち寄ったデモをお互いに聴き合うことからミーティングはスタートした。
水野いきものがかりは「曲出し会」っていうのをよくやるんです。会議室に集まって、スタッフさんたちもいて、そこで一人ずつデモを聴かせあう。今、その時の空気になってます。
山下でも、一つのワードから作るというのはマインドがちょっと違っていて、曲出しというよりも短歌みたいな感じ(笑)。書いてみて面白かったです。
吉岡一つの曲を作る目的でみんなが持ち寄るのは初めてですよね。私的にはホームパーティーっぽいです(笑)。
亀田じゃあ、誰からいく?
吉岡まずは私、いきます! こないだ話し合っている時に浮かんできたメロディです。
〈♪吉岡デモ〉
吉岡最後はみんなで一緒になって歌うようなシンガロングのイメージです。
亀田すごい。アリーナが見えた。この曲をやる前に「ちょっと練習するよ!」みたいなことをやる光景も見えたよ。次、誰いきますか?
水野山下のが2曲あるんです。
〈♪山下デモ1〉
山下これもみんなで歌うイメージです。岡林信康さんの「友よ」みたいな感じというか。
亀田山下くんっぽい。日本人が持ってるフォーキーな琴線に触れるところがあるよね。
山下一応、歌詞も仮でメロディにつけたんですけれど。
亀田聖恵ちゃんも、山下くんも、一応つける歌詞が、2020年の今のこの状況の中で、ちょっと泣ける感じがするね。山下くんの2曲目は?
〈♪山下デモ2〉
山下どっちも全体的にシンプルにしたほうがいいのかなと思いました。
亀田うんうん、なるほど。
水野いずれにしても「今日から、ここから」というフレーズを繰り返したほうがいいですね。
山下そうなるよね。
亀田たしかに。じゃあ、次は水野さん。
〈♪水野デモ〉
水野同じフレーズをただ繰り返しているだけなんですけど、別のメロディを入れてAB形式にしてもいいし、ワンメロディをずっと繰り返すことで突っ切ってもいいし、どっちにもできると思います。最終的には「今日から、ここから」という言葉だけで意思があるように感じるというか、この言葉を口ずさんでいるだけで前向きな強さがあると思って。ワンメロディでいいのかもしれないというイメージで作ってみました。
広いところに向けて歌ってる感じは共通してる
3人のデモを聴いて亀田がコメントし、話し合う中で、少しずつ「今日から、ここから」という曲の骨格が定まっていく。そして亀田もメロディのアイディアを持ち寄っていた。
亀田みんな、広いところに向けて歌ってる感じは共通してるよね。3人それぞれのメロディと言葉だけれど、みんな広い空間に向けて投げているし、お客さんもその広さの中に一緒にいる。方向性はこういうことなんだよね。みんなって、普段ここからどうやって話を進めているの?
水野曲出し会のときは、いつもメンバーはあんまり感想を言わないですね。ディレクターさんか誰かが喋ってくれるのを待ってる感じです。
吉岡客観的な判断を仰ぐんですよ。で、そこから一人が作る感じが多いですね。
亀田でも、今回は共同作業になっていくのもアリっていうことだよね。
山下「今日から、ここから」の後にいろんな言葉がつけられる気がするんで。それを割り振るのもアリだと思います。
亀田口ずさみやすさで言うと、どれも秀逸で。一度聴いたら耳に残る感じはしっかりと持ってるんですよね。で、一つだけ気になることを言うと、水野くんが作ってくれた曲に関しては、ワンメロディじゃないほうがいいと思う。あれをサビとして捉えて、そこに導くためのヴァースにあたる部分があるといいなって思ってます。
水野「今日から、ここから」という言葉に辿り着くまでの何かが書けたらいいってことですよね。
亀田そう、まさにその通り。あとは、今は「今日から、ここから」という言葉がサビの頭にくる形でも全く問題ないんだけども、このフレーズがサビの結びに置かれているのもありかもしれない。というのも、「こういうのもあるんじゃないかな」っていうのを、実は一つ持ってきていて。歌じゃなくて、メロディしかないんだけど、ちょっと聴いてもらえる?
〈♪亀田デモ〉
亀田他のパーツがあって、ダメ出しサビみたいなイメージです。
吉岡亀田さん、歌いますよ。
亀田ほんと? 歌ってくれる?
〈♪亀田デモを吉岡歌唱〉
亀田これはサビ頭じゃないパターンです。メロディが折り返してこういう風に展開していくのもありかなっていう。
うまくバトンを渡し合うように作れたらいい
亀田の判断で、水野デモのサビのメロディが採用されることになった。そしてそこに亀田が平歌のメロディを付け加え、山下と吉岡が歌詞を書くという、4人での共同作業を進める楽曲制作のやり方も決まっていく。
水野このあと、どうしましょうかね?
亀田今日の手応えでいくと、俺は水野サビの前に秀逸な、端正な平歌があるといいなと思います。
水野だとしたら、せっかく4人でやってるから、そこは僕以外の人が作った方がいいかな。データをみなさんにお渡しして、亀田さんにメロディを作っていただいて、山下と吉岡がそこに歌詞を書くことで応えていくというか。うまくバトンを渡し合うように作れたらいいなと思います。
亀田そのやり方、俺も大賛成です。そもそも「平歌が必要じゃない?」って言い出してるのは俺だったりとかするので。言い出しっぺとしての僕に、極上の平歌を作らせてください。
水野もちろん、よろしくお願いします。嬉しいなあ。
亀田歌詞に関しては、メンバー3人の言葉がちゃんと入った方がいいと思っているのね。そこはぜひそういう形でやっていきましょう。
水野キーはどうしましょう? このデモは僕が歌いやすいキーになってるけれど、とはいえ聖恵のキーにしたほうがいいと思うんです。
吉岡そもそもこれ、一人で歌うんですかね?
水野そこが問題なんだよね。いろんな人に歌ってもらうってことを考えると、歌えるメロディの範囲も決まってくる。どうしましょうかね?
亀田聖恵ちゃんが歌って輝くメロディがいいと思う。いきものがかりとしてこの楽曲のピカイチのところが表現できないと、この曲の説得力が弱まってしまうと思うので。
吉岡そうしないと、届くものも届かない。
亀田そう。
水野じゃあ、まず亀田さんにメロディを作っていただいて、それに対して吉岡が仮歌を録って、そこから歌詞を書いていくのがいいと思います。その上で、亀田さんにアレンジを構築してもらう。
吉岡リーダーのやつも私がもう一度歌ったほうがいいってことですか?
亀田そうだね。どこかで聖恵ちゃんの歌は入れなきゃいけない。できる?
吉岡今、頑張ってるんで、データを渡してくれたら、家で歌を録れるかもしれないです。ちょっとやってみます。できなかったらリーダーの家にいきます。
亀田気持ち的には、この時代だからこそのやり方で曲が生まれて育っていくというのは大事にしたいんだよね。集まったらすぐなんだけど、できるだけネット環境を駆使しながら頑張る。そうすることでこの時代の空気が入っていく。今やれる形を追求するというのは、今回の曲作りの中で大切な気はします。歌詞やメロディについても、徹底的にこの集会で会話を重ねて磨いていくというのが大事だと思う。そうしませんか?
水野いいと思います。
吉岡はい! 会えない時間が、曲育てるのさ。
亀田いいねえ! いいこと言うね!
この数ヶ月で、どんどん日常が戻ってきてますよね
――と、ここまで順調に進んできた「今日から、ここから」の楽曲制作は、ここで一旦ストップ。再び4人が集まったのは、約3ヶ月後の2020年10月1日になった。
その間、いきものがかりは2020年9月19日に結成20周年を記念した初のデジタルフェスを開催。夏頃からは、ライブやコンサートも、動員を収容定員の50%以内に制限した形ではあるが、有観客で開催されるようになっていった。最初の緊急事態宣言下の“自粛期間”とは社会のムードも変わり、街の往来も増えていった。少しずつ変わっていった世の中の状況を、改めてどう感じているか。話し合いはそんなところからスタートした。
亀田さて、今は止まってしまっている状況です。前回のミーティングの後に僕が平歌のメロディを作って7月頃にお送りしていたんですけれど、それはみなさんお聴きになっている?
水野実は昨日届いたんです。昨日ようやく聴きました。
亀田なるほど! じゃあ、今日はリハビリからだ。まずは感想はどうでした?
水野僕らとしてはすごくいい形にしていただいたと思っていて。この形で進んでいけばいいんじゃないかと思いました。これで吉岡と山下を中心に歌詞を書いてもらって進んでいくのがいいのかなと思います。
亀田あれから、世の中もだいぶ変わってきたじゃないですか。進んだ部分と、戻っている部分と、いろいろある気がするんです。そこら辺もみんなと屈託のない意見の交換をしたい。その上で、僕の作った平歌に対して乗せる歌詞の言葉が見えてくればいいかなという気持ちがあります。というのも、このプロジェクトを始めた5月頃からいろんなものが動き始めて、当初の「俺たちアーティストは一歩も部屋から出られないんじゃないのか」みたいな状況から、ちょっと変わってきてるじゃないですか。でも、僕は今日もう一度この曲を聴いて「全然いける」と思ったのね。「あの時、俺たち盛り上がって作っちゃったけど、置いておいたら食感や味が変わっちゃったね」みたいな感じではなかった。コロナ禍に普遍性のあるものを生み出そうと言った部分は全然損なわれていない気がする。そのへん、どう思う?
水野この数ヶ月で、どんどん日常が戻ってきてますよね。時短で営業していたお店もだんだん普通になってきて、居酒屋でお酒を飲んでお喋りするようなこともだいぶ戻ってきた。すごく前向きな感じではありつつ、とは言っても皆さんマスクをして日常生活を送っていて、小さな緊張感がずっと続いている状態ですね。あとは、終わりがない感じがします。「ウィズコロナ」という言葉もありますけど、重力が1.5倍ぐらいになったような重さを感じながら日々を過ごしていかなきゃいけない閉塞感みたいものがある。だからこそ「今日から、ここから」というメッセージが一つのポジティブなスタンスであるような気はしています。終わりを意識するより始まりを意識したほうが前向きになれるというか。そういう感じで歌詞を紡いでいければ、うまく繋がるんじゃないかと思います。あとは、ニュースを見ていても、表に出ている方で悲しい結末を迎えてしまっている方が何組かいて。そうでなくても、家庭内とかプライベートの苦しみがこの状況でさらに影が強くなって、普段ではしない判断をしてしまう方が沢山いらっしゃると思うんです。そこを考えるのもすごく大事だと思います。僕も、日々を過ごしていて、普段だったらやり過ごせる悩みとか疲れがやり過ごせない瞬間があったりする。そういうことが積もり積もって影響している。そこから逃げない歌詞のほうがいいんだろうなと思います。
亀田山下くんはどう?
山下この数ヶ月でいろいろなニュースがあって、状況が変わってきたのも実感しているし、最初にうちらが議論を始めた頃とは違うけれど、改善されているのかというといささか疑問もあるし、年が明けてまた変わっていくと思うし。特殊な期間という感じはしますね。
みんなで一つの歌に共感するのがすごく難しい
亀田この曲を作り始めた時って、1年後にはみんなと一緒にシンガロングできるんじゃないのかっていうハッピーエンドの結末を思い描いていたけれど、実際はもっと複雑かもしれないね。聖恵ちゃんはどう?
吉岡亀田さんの話も、水野くんの見方も、ほっちの捉え方も、それぞれちょっとずつ考え方が違うと思うんですよね。1年後にはみんながハッピーになる、共通の幸せがそこに待ってるみたいな感じじゃないなと思ったんです。ワクチンが見つかって、外に飲みにいけるようになって、コロナが完全になくなったら幸せになる。それはみんな同じかもしれないけど。結局、一人ひとり、自分にとって何が幸せかということを突きつけられているような感じもありました。こないだデジタルフェスをやらせてもらったんですけれど、それについても、ものすごく満足してくださる人もいれば、やっぱりリアルで会いたいって言ってくれる人もいて。細かいところで、誰がどこに幸せを感じるのかがちょっとずつ違う。だから、みんなで一つの歌に共感するっていうのがすごく難しいなって改めて思っちゃったということはありました。
亀田たしかにね。
水野だいぶ前から、共感というのはもう難しいと思っているんですよね。みんなが自分の生き方を選びとって、自分の物語を生きるようになっている。「こういうものならみんなが共感できる」という広がり方は少なくて、そういうものは同じ価値観の人達だけで盛り上がっちゃうような感じになっちゃう。でも、歌に可能性があるのは、どうとでも解釈できるというところだと思うんです。特に僕らはそういうことをやってきたグループだから。聴いている人が歌の主人公になる。そういう風に、共感という形じゃなくて、自分ごととして広がっていく歌を目指していくのが、聖恵が言ったことと近いと思いますね。「今日から、ここから」というのはそういう歌になると思うんです。それぞれに課題があると思うから。ある人は家族、ある人は仕事、それぞれに問題を抱えている中で、「今日から、ここから」と思って、自分なりのスタートをきる。それはみんなに当てはまるのかなって思います。
真剣に考えれば、人間の本質に触るみたいな瞬間がある
コロナ禍の中で、社会の状況は目まぐるしく変わっていく。そんな中でも変わらない、普遍性のある歌のテーマとは何か。4人が話し合う中で再び輪郭が浮かび上がっていく。
亀田みんなと話をしていて、ひとつわかったことがあるんだけど。あのまま、あの勢いで完成させて、ポンと曲を出してたら、もしかしたら普遍性を失っていたかもしれないね。7月くらいに世に出ていたら「コロナ禍における心の応援ソング」みたいな形になっちゃっていたかもしれない。そこからまたこうやって議論をしたり、言葉を紡いでいって、ここからの時間軸の中で完成させていくことに意味があるんじゃないのかなって思う。
水野やっぱり5月の気持ちと、7月、8月になっての気持ちと、全然違うじゃないですか。毎日アップデートされていく。今の日常は永遠ではないっていうのはみんなわかっている。更新されていくというのはテーマだと思うんですよね。だから、どれだけじっくりやるかが課題かもしれない。
亀田とはいえ、締め切りは置かなきゃいけない気もします。いきものがかりというアーティストのひとりひとりと向き合いながら進んでいるので、それぞれの思いをどう束ねていくかっていうのはポイントで。できない理由を見つけるのは簡単なんだけれど、何ができるかを話し合いながら進みたい。できる理由をちゃんと考えたい。
山下企画として、どこが完成かはまだ未確定じゃないですか。今だから書けることともあると思うし、心情の変化が出てくる何ヶ月がたぶんこれからも続くと思うんで。その過程を見せていくのも面白いと思います。
吉岡観察日記ですね。とにかく、今の感じを作ってみるっていうのがまず大事かなと思います。今の気持ちは日々変わってしまうと思うんですけど、一個書いたら議論が生まれると思うので。今書き出すっていうのは絶対マストなのかなと思います。
亀田今のみんなのスケジュールが立て込んでいるという話も聞いてはいるんですけれども、そういう中でも、この「今日から、ここから」は大事にしたいです。こんな作り方をしたことないので。芽が出て花が咲くところまではね。
水野基本に立ち戻って、よく考えて、よく作るっていうことかもしれないですね。今、目の前のことを本当に真剣に考えて書いたものって、何十年も後に生きる人たちも、その時の思いで受け取ってくれると思うので。真剣に考えれば、人間の本質に触るみたいな瞬間があるような気がする。
巻き返すんじゃなくて、違う道があるんじゃないかな
亀田ちなみに、俺の平歌はどうだった? 語りの部分みたいなことが大事なのかなと思って、極力シンプルなコードにしたかったんです。若者たちが殻を破ろうとしていた時代のフォークソングみたいになった気もするんだけど。
水野訥々と語りかけるような感じに聴こえました。おばあちゃんが優しく言い聞かせてくれるような、焦りがない、急かされる感じがないのがすごく素敵だなって。
吉岡つぶやきみたいなことにも感じたんですよね。持ってるものが暖かい感じがします。
亀田また本質的な話に戻るんだけど、コロナでこういうことが起きていたり、みんなが傷つけあったり、いろんなことがあって。みんな、巻き返そうという気持ちがすごく強くある気がするんだよね。ニュースを見ていても、そういう圧が強すぎるような気がする。
水野うんうん。
亀田でも、巻き返すんじゃなくて、違う道があるんじゃないかなって。遅れを取り返すんじゃなくて、迂回してるようだけど、違う景色を見ながら成長していく道があるような気がする。そういうことを思いながら、あのメロディの温度感が出てきたんですよね。
観察記録の部分も大事にしたい
そして、話の内容はこの「今日から、ここから」という曲ができるまでの“観察日記”をどう記録に残すかというところにも入っていった。Zoomを使ってオンラインミーティングを重ね、移りゆく時代の空気について真摯に語り合いながらエバーグリーンな曲を磨き上げる。そんな初めての試みを、どう伝えていくか。
というわけで、このテキスト全体の構成を担当している筆者(=柴那典)も、4人が話し合う中での発案から依頼をいただきプロジェクトに参画しています。
亀田まあ、やってみようよ。
水野・吉岡・山下はい!
亀田初志をアップデートしながら貫徹していこう。あとはこの記録というものも、すごく大事にしたい。僕もこんなことしたことないし、こういう会話って、通常は密室で行われるか、意図的に番組として作られるものなので。これって、すごく貴重な気がするんです。
吉岡うんうん。
亀田この4つの画面の中で喋っている僕たちは、ドキュメンタリーの制約じゃないところで動いている。その観察記録はすごく重要な気がする。この部分も大事にしたいです。柴さんとか、これを客観的に書いてくれる人に頼むのはいいんじゃないかと思うんですけど。
水野いいと思います。4人の話し合いをもう何本もレコーディングしてるじゃないですか。デモのやり取りもあるし、普通だったら表に出ない会話をしている。なおかつ、その会話の内容も普段だったらありえないものなので。それを客観的に映像でまとめられる人や、時間の経過を一つの作品としてまとめられる人が入ることによって、伝わりやすくなると思います。
吉岡なんか、この記録、企画みたいな感じで始まってるけど、素で喋ってるから、観察日記であり覗き見ですね。
亀田ははははは!
吉岡いつも4人で喋ってる空気のさらに深堀りだから面白いなって思います。
水野4人で作る感じ、本当に新しいですよ。こんなのないです。
亀田それだけでも今の空気が入ってるからね。とにかく普遍的な曲を作ろうよ。今の俺たちならできる気がする。
文・構成/柴那典
メンバーが当時の事を振り返ります。
「今、ここ」でのつぶやきです。
日比谷音楽祭。「今日から、ここから」
— 水野良樹 (@mizunoyoshiki) May 20, 2021
第3回目が公開されました。常々、「曲作りのときのデモを公開してください」と言われますが、うっかり公開されています。これがどうやって完成まで辿るのか。コロナ渦のなかで、まだまだ4人のやりとりは続きます。https://t.co/0CmekNAcT5
リハーサルが始まってバンドで音を出してみると、この歌をたくさんの人に届けたいと心から思います。😌#今日からここから#日比谷音楽祭https://t.co/h9RxxuClrz
— 亀田誠治 Seiji Kameda (@seiji_kameda) May 23, 2021